歴史に埋もれた不可解な事件
世界には、いまだに解決されていない謎の殺人事件が数多く存在する。DNA鑑定や防犯カメラが発達した現代でも、なぜか手がかりすら見つからない事件もある。
今回紹介するのは、そんな「歴史に刻まれた未解決事件」の中でも特に謎が多く、今なお議論されている5つの事件だ。
1. ディアトロフ峠事件(1959年・ソ連)

雪山で9人の登山者が謎の死を遂げる
1959年、旧ソ連のウラル山脈で起きた怪事件。9人の登山者が雪山で死亡しているのが発見されたが、その状況があまりにも不可解だった。
- テントは内側から破られていた
- 一部の遺体は舌が切り取られ、放射線に汚染されていた
- 何者かに襲われた形跡はない
この事件については軍の極秘実験説、雪男(イエティ)説、宇宙人関与説など、多くの仮説が立てられたが、いまだに真相は不明のままだ。
2. ヴォイニッチ手稿の謎(15世紀頃・不明)

未だ解読されない謎の古文書
1912年、イタリアの古書商ウィルフリッド・ヴォイニッチが発見した謎の書物。この手稿には、未知の言語や不思議な図が描かれており、
- 誰が、何の目的で書いたのかが分からない
- 解読しようとしても、言語の法則が見つからない
- 中には存在しないはずの植物や天体が描かれている
数百年にわたって世界中の暗号学者が挑んできたが、いまだに一文字すら解読されていない。
3. タマム・シュッド事件(1948年・オーストラリア)

身元不明の男と暗号メモの謎
1948年、オーストラリアのサマートン・ビーチでスーツ姿の男性の遺体が発見された。所持品には一切の身元を示すものがなく、歯の記録も一致しない。
さらに、彼のポケットからは「TAMAM SHUD(終わった)」と書かれた紙切れが見つかった。
この紙は、古代ペルシャの詩集「ルバイヤート」の一節だった。
その後、警察が同じ詩集を発見すると、そこには謎の暗号が書かれていた。
- 誰が彼を殺害したのか?
- なぜ「TAMAM SHUD」というメッセージが?
70年以上経った今でも、彼の身元も暗号の意味も解明されていない。
4. DB・クーパー事件(1971年・アメリカ)

完璧なハイジャックと消えた犯人
1971年、アメリカ・ノースウエスト航空305便がハイジャックされた。犯人の男は「DB・クーパー」と名乗り、
- 身代金20万ドルを要求
- パラシュートを持って飛行機から飛び降りた
- その後、一切の痕跡を残さずに消えた
FBIは「彼は墜落して死亡した」と発表したが、遺体もパラシュートも見つかっていない。
さらに1980年、身代金の一部が川岸で発見されるという謎が深まる展開に。
彼は生きているのか? それとも、どこかで死んだのか?
5. ブラック・ダリア事件(1947年・アメリカ)

惨殺された女優志望の女性の正体
1947年、アメリカ・ロサンゼルスで若い女性の遺体が発見された。
- 遺体は完全に切断され、体が真っ二つに
- 口元が異様に切り裂かれ、ピエロのような笑顔になっていた
- 血液はすべて抜かれていた
被害者はエリザベス・ショートという女優志望の女性だったが、
- なぜここまで残忍な殺され方をしたのか?
- 彼女は誰に狙われたのか?
捜査が進む中、謎の手紙が新聞社に届き、「私はブラック・ダリアを殺した」と犯人が名乗った。
だが、捜査は迷宮入りし、今も真犯人はわかっていない。
まとめ
今回紹介した5つの事件は、いずれも解決の糸口すら見えない謎に包まれている。
現在の科学捜査技術をもってしても、一部の事件は完全に解明することが不可能とされている。
だが、一つ確かなことがある。
それは、「これらの事件は決して過去の話ではなく、今も多くの人がその真実を追い求めている」ということだ。
果たして、真相が解明される日は来るのか——?