
湖に眠る“何か”が動き出した──ナウエル・ウアピ湖で再び確認された黒き怪異の正体とは?
2025年2月。アルゼンチン・ナウエル・ウアピ湖── 古くから“何か”が潜むと噂されてきたこの深い湖にて、黒く巨大な物体が水面に姿を現した。
撮影者は地元バリローチェの住民、フェルナンド氏。 「湖面が突然揺れ、静寂が破られた。黒い影が確かに浮かび上がったんだ」と証言する。
映像には、波のない水面に突如広がる大きな波紋。そして一瞬だけ、水面に姿を現す黒く丸みを帯びた塊──まるで、巨大な背中か、あるいは濡れた甲羅のようにも見える。
さらに、同日午後にはカヤックを漕いでいた観光客が別方向から同様の影を目撃。湖の表面を滑るように泳ぐ巨大生物の姿が、スマートフォンで撮影されている。
重要なのは、それが何であったのか誰にも説明がついていないということ。
UMA研究者の中には「これまでで最もリアルかつ不可解な映像だ」と評価する声もあり、今、再びナウエリートという名前が世界中に広まり始めている。
南米版ネッシー?プレシオサウルスの末裔?ナウエリートという“存在”


“ナウエリート”──この不可思議な名前は、長い年月をかけてパタゴニアの人々の間に根づいてきた。
古来より「長い首、小さな頭、背中にはコブやヒレ」と語り継がれるその姿。体長は最大40メートルにもなるというが、いまだ全貌は誰にも捉えられていない。
その姿形は、かつて海を支配した古代爬虫類プレシオサウルスに酷似しているといわれ、学術的な好奇心と怪異譚の中間に揺れる、まさに“生ける神話”なのだ。
百年に渡る追跡劇──国家までも動かした謎の生物


ナウエリートに関する記録は、すでに100年以上も前から存在している。
- 1910年:英国人技師ジョージ・ギャレットが「水面から首を突き出した怪物」を目撃。「目が合った気がした」と証言している。
- 1922年:相次ぐ目撃情報により、アルゼンチン政府が大規模な湖底調査を実施。この調査がきっかけで“ナウエリート”という呼び名が定着した。
- 1960年代:観光客による“背びれのようなもの”が写った写真が報告され、地元の博物館にレプリカが保存された。
- 1988年:釣りをしていた少年3人が「背中にコブがある生物」を目撃し、恐怖のあまり岸へ逃げ帰った事件が語り継がれている。
単なる都市伝説では済まされない──国家も動き、地元に根付き、証言は代を超えて受け継がれている。
正体は何者か?UMA研究者たちによる4つの有力仮説
1. プレシオサウルス生存説
最もロマンに満ちた説。白亜紀に絶滅したはずの古代海生爬虫類が、隔絶された湖で密かに生き延びていた可能性。骨格の特徴がナウエリートの目撃証言と一致する点も注目されている。
2. 巨大ウナギ・淡水魚説
パタゴニア地域には体長3メートルを超える大型魚も生息しており、それらが水面近くでうねることで巨大生物と誤認された可能性がある。
3. 未発見の哺乳類説
ラッコやアシカのような水生哺乳類が独自進化し、大型化した未知の種であるという仮説。行動パターンや波紋の広がりがこの説を支持する研究者も。
4. 先住民神話との関連説
マプチェ族の間では「湖の神」が定期的に姿を現すとされ、その伝承がナウエリートと一致する部分が多い。UMAとしての起源を文化的背景から探る研究も進んでいる。
現地で語られる“湖の守り神”──紙幣にも描かれたその姿
ナウエリートは、UMAとしては異例の“公的シンボル”になっている存在だ。
- 旧1ペソ紙幣にその姿が描かれた
- 地元では観光マスコットとして認知度抜群
- “ナウエリートクルーズ”などの湖観光ツアーも盛況
単なるUMAという枠を超えて、すでに文化・経済・観光の中に組み込まれている“現地の守り神”ともいえる存在なのだ。
次なる一手は?研究と探査が始まった
2025年の映像を受けて、現地では調査機運が高まっている。
- 地元大学が水中ドローンとソナー探査を組み合わせた調査を計画
- 海外チームがAIによる動体解析を実施中
- ドキュメンタリー番組制作のための取材も進行中
この“湖の主”の正体を突き止める日が来るのか──科学と伝承が交錯する現場に、今まさに注目が集まっている。
真実は湖の中に眠る──そしてまた姿を現すのか?
その姿は幻か、未発見の古代生物か、それとも信仰の産物か。だが確かなのは、ナウエリートが100年以上にわたり、「見た者の心に何かを残す」存在であり続けているということ。
目撃されたその瞬間、撮影されたその映像。真実か幻想かは、これを読んだあなたの中にある。