都市伝説とは、真偽不明のまま人々の間で語り継がれる不思議な話のことを指す。時には恐怖を煽り、時には好奇心をくすぐる存在として、インターネットやメディアを通じて広まり続けている。今回は、世界各国で語られる海外の都市伝説を紹介しよう。
1. 【アメリカ】スレンダーマン

アメリカ発の有名な都市伝説といえば「スレンダーマン」だ。彼は、異様に長い手足を持ち、黒いスーツを着た顔のない男として知られている。森の中に潜み、子どもを誘拐するとされており、実際にこの伝説を信じた少女たちが犯罪を引き起こした事件もある。
この話は2009年にネット掲示板で創作されたものだが、瞬く間に世界中に広まり、多くの人が「スレンダーマンを見た」と証言するようになった。架空の存在が現実に影響を与えるこの現象は、現代の都市伝説の広まり方を象徴するものと言える。
2. 【ロシア】黒い目の子どもたち

ロシアを中心に広まった「黒い目の子どもたち(Black-Eyed Children)」の都市伝説も、近年話題となっている。彼らは黒い目をした不気味な子どもたちで、夜中に家のドアをノックし、「中に入れてほしい」と頼んでくるという。
彼らを家に入れると、不幸が訪れると言われており、その起源には諸説あるが、宇宙人、悪魔、幽霊などさまざまな解釈がされている。心理的な恐怖を煽るこの話は、インターネットの普及と共に瞬く間に世界中へと広がった。
3. 【イギリス】幽霊タクシー

ロンドンでは、「幽霊タクシー」の噂が古くから存在する。深夜に一人でタクシーを呼ぶと、いつの間にか運転手が消えてしまう、または行き先を伝える前に目的地に着いてしまうなどの奇妙な体験が報告されている。
この都市伝説は、過去にタクシー運転手が事故で亡くなったという話と結びついており、怪奇現象として語られている。英国の古い街並みには、こうした幽霊伝説が多く残っている。
4. 【メキシコ】ラ・ヨローナ(泣く女)

メキシコの代表的な都市伝説「ラ・ヨローナ(La Llorona)」は、川辺で泣く女性の霊として語り継がれている。伝説によれば、彼女はかつて夫の不貞に怒り、自らの子どもを川に投げ込んでしまった。しかし、その罪に苦しみ、死後も子どもを探して泣き続けているという。
この話は、中南米を中心に広く信じられており、夜になると彼女のすすり泣く声を聞いたという証言が後を絶たない。
海外の都市伝説が広まる理由とは?
海外の都市伝説が広まる背景には、文化的な影響や社会不安があると考えられる。スレンダーマンや黒い目の子どもたちは、インターネットによって拡散され、人々の想像が膨らむことで実在するかのように語られるようになった。
また、ラ・ヨローナや幽霊タクシーのような話は、長年にわたり地域ごとに形を変えながら語り継がれており、各国の文化に根ざした怪談の要素を持っている。
まとめ
都市伝説は、その土地ごとの文化や社会の不安を反映しながら、人々の間で語り継がれていく。スレンダーマンや黒い目の子どもたちのように、インターネットの普及によって広まるものもあれば、ラ・ヨローナのように長年伝承されるものもある。
信じるか信じないかはあなた次第。世界にはまだまだ知られざる奇妙な話が存在するかもしれない。